看護小規模多機能の利用事例の一部です。

 来週、某業界紙より看護小規模多機能のズームインタビューを受けます。

看護小規模多機能だからできる、”緊急時の利用”、”お看取り”、”介護・医療・住まいの一体提供”、様々な事例から振り返りを行なっています。

 

【事例1】看護小規模多機能+有料老人ホーム利用

<病院MSWからの紹介>

要介護4、経鼻経管栄養、褥瘡あり。

 退院直後に比べ褥瘡(床ずれ)も徐々に解消され、発語も目立ちます。病院では経管栄養を自分で抜いてしまうなどのトラブルもり、抑制での対応をされていた方ですが、こちらで生活を始められてからは抑制がなくてもトラブルはありません。

 口から食べる楽しみについては、誤嚥が心配されますが、本人とご家族の意向により経口摂取ができるよう支援計画をたてています。退院後は家のような雰囲気の環境で過ごしていただき、本人も食べることに対する意欲が湧いてきているようです。

 

【事例2】看護小規模多機能+有料老人ホーム利用

<病院MSWからの紹介>

要介護5、点滴、褥瘡あり、鼻から薬剤の注入。

 エアマットや床ずれ防止用具などを活用し、退院直後に比べ褥瘡(床ずれ)も徐々に解消されています。

 入院時に比べ、問いかけへの返答や笑顔がみられます。口から食べる楽しみについては、「アイスクリーム」などの発語もあり、サービス利用開始から本人の食べる意欲が高まってきています。

 

【事例3】看護小規模多機能単独利用

<居宅ケアマネからの紹介>

要介護4、認知症あり、緊急利用。

 ご自宅で転倒し、骨にヒビが入り2泊3日入院。主介護者が体調不良により入院中で、自宅では介護者不在となるため、一時的に看護小規模多機能へ連泊する形で登録利用となりました。主介護者が退院し病状が安定し次第、本人も自宅で生活することを目標に看護小規模多機能で生活をされています。

 利用開始2週間は車いすと歩行器を使い、骨折の影響で1人では難しいトイレについては介護士が手伝いました。できるだけ自分でできることは自分で行っていただき、転倒などのリスクが伴うことは介護士が支援しました。現在は杖をつき、トイレや居室などの移動は問題なく1人で行えるようになりました。3か月ほどの利用で在宅復帰できる状態まで回復されました。

 

【事例4】看護小規模多機能+有料老人ホーム利用

<居宅ケアマネからの紹介>

要介護4、夜間痰吸引あり、緊急利用。

 娘さんが自宅で介護を行なってこられていましたが多重介護となり、状況が落ち着くまで緊急的に1ヶ月程度連泊でのご利用となりました。

 いなほの看護小規模多機能は、夜間帯も痰吸引対応可能なため安心してご利用いただけました。

 

【事例5】看護小規模多機能+有料老人ホーム利用

<病院MSWからの紹介>

要介護3、癌末期(脳腫瘍)、看取り。

 介護老人保健施設と病院の入退院を繰り返しておられましたが、最後の入院後の行き先を探されている際に病院MSWより紹介いただき利用開始となりました。

 ご主人が自宅で看取る希望もありましたが、ご主人も高齢のため自宅での看取りは難しく、市内で介護・看護体制の整った場所で穏やかに看取りたいとのご希望がありました。長期の利用とはなりませんでしたが、ご家族がいる中で最期を迎えることができました。“遠方では間に合わなかったかもしれない。治療を終えて病院ではない場所で、自宅から近い場所で過ごすことができ助かりました。”との言葉をいただきました。

 

など。

今まで、特養ではできなかった対応ができるようになりました。

法人としての対応幅も広がり、スタッフのスキルも上がり、挑戦してよかったと思っています。

スタッフの皆様ありがとうございます。

 

そして、開設から半年経っていませんが、登録定員は6月でいっぱいになります。

緊急時の利用であったり、病院から特養などの介護施設への中間地点としての利用であったりと、登録利用者さんの循環は速いため、相談を受けた際に受け入れできることが多いです。介護施設のように”満員”という状況がずっと続くサービスではないと感じています。

医療的ケアの対応の範囲も含め、またまだ伸び代のある拠点です。